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無から生まれた世界の秘密

宇宙のエネルギーはなぜ一定なのか

宇宙誕生のとき「ほとんど何も起こらなかった」というアトキンス博士独自の発想で、宇宙や物理法則を生んだしくみに迫った力作。

著者 P. Atkins
渡辺 正
ジャンル 科学一般
物理化学
よみもの
出版年月日 2019/12/11
書店発売日 2019/12/11
ISBN 9784807909704
判型・ページ数 B6 ・ 200ページ
定価 2,750円(本体2,500円+税)
在庫 在庫あり

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アトキンス博士の秀でた洞察力で,宇宙や物理法則を生んだしくみに迫った力作.世界のありさまを決める物理法則や物理定数は,おそらく造物主の手抜き(怠慢)で生まれ,アナーキー(無秩序)が形を整え,ときに不可知(知りようもないこと)も手を貸して仕上がった……うるわしくも複雑な宇宙とエレガントな物理法則のコアを明るみに出す.宇宙誕生のとき「ほとんど何も起こらなかった」という独自の発想が数式なしに展開される.未知の世界に挑む科学者たちの姿も描く.



【推薦のことば】 小林 誠博士(2008年ノーベル物理学賞受賞者)
私は研究のかたわら、初中等の理科教育にも関心をもち、本書の訳者である渡辺 正氏とは中学校理科の教科書の編集でご一緒してきた縁がある。このたび同氏より、アトキンス博士の「無から生まれた世界の秘密」(原題”Conjuring the Universe)の物理学部分につき校閲を依頼され、一読のうえたいへん興味深い本と思い快諾した。
物理学における基本的な法則や原理とよばれるものは、広い範囲の自然現象の背後に共通する規則性を抽出している。その分、抽象的な性格をもち、初めて学ぶ者にとっては敷居が高いと感じられることが多いようだ。原著者は「手抜き」や「アナーキー」といったユニークな視点から、これらの基本法則のイメージを膨らませてくれる。時間の均質性も、その帰結であるエネルギーの保存則も、造物主の手抜きの結果だという具合である。
 平易な言葉で物理学の本質に迫る本書を通じて、若い読者が物理学の考え方に親しみをもつようになることを期待している。


原著名:Conjuring the Universe: the Origins of the Laws of Natrue
原出版社名:Oxford University Press
主要目次:
1章 永遠を想う:世界をつくる物理法則
2章 豊かなる虚無:物理法則のゆりかご
3章 アナーキーが生む秩序:無法が法になるしくみ
4章 元気の尺度:温度と物理法則
5章 動の世界へ:自発変化とエントロピー
6章 知を生む不可知:気体とバネの法則
7章 正負の小粒:電磁気の法則
8章 尺には尺を:物理定数の意外な素顔
9章 宇宙の鼓動:数学と物理法則

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