現代化学2010年4月号

【独占インタビュー】

物質科学・生命科学・情報科学を総合して２１世紀を先導する化学者
ホワイトサイズ教授に聞く

聞き手：赤羽良一・吉田潤一・檜山爲次郎

有機化学を武器に、幅広い分野で活躍しつづける化学の巨人の研究力と研究哲学に迫る。

【補足解説】
領域の横断から学の総合へ

　赤羽　良一

【解　説】
毒性説から脱した活性酸素研究
ーシグナル分子としての活躍ー

　澤　智裕・赤池孝章

とかく悪玉と思われがちな活性酸素だが、体内では、さまざまな生理シグナルを伝達する役目を担っていることがわかってきた。

【話　題】
現代言語学と化学の親和性

　山内　肇・岡ノ谷一夫

現代言語学にもハードサイエンス的側面をみることができる!?

【免疫学×化学】
細菌の侵入を監視する
Toll様レセプター４の分子構造

　坪井　正道

最近、免疫を司る分子の構造がわかりつつある。

【新連載】
変革力でみる化学産業①
写真感光材料工業

田島　慶三

意外と知らない化学産業の輪郭を変革の歴史からつかむ。



釉をめぐる尾張の旅①
灰かぶり

　米山　輝子

黄瀬戸や七宝焼の工房をめぐりながら釉の化学を綴る。



ここがPOINT!　院試問題で学ぶ基礎①
量子化学：水素原子の波動関数

　中田　宗隆

実際に出題された院試問題を解きながらの基礎固め。



【連　載】
１０分で読める有機化学トレンドウォッチ(23)
ケイ素というバラレルワールド

　佐藤　健太郎



ウイルス世界への旅(7)
病気の治療や予防へのウイスルの利用

　山内　一也



ニュースになった毒(12）
地下鉄サリン事件から１５年

　A. T. Tu

【FLASH】
・　「９５％以上が水」の新素材を開発
・　迷路を解く油滴の秘密
・　水銀はセレンに高い親和性を示す
・　脂肪組織で発見された新しいリンパ球
・　抗生物質の耐性遺伝子が増加している
・　雑誌の略名を簡単に調べるには？

【化学かわらばん】
・　１１２番元素の名前はコペルニシウム　（IUPAC, News Relaese, 20 February, 2010.)
・　正常プリオンタンパク質の役割 (A. Aguzzi ほか, Nature Neurosci., DOI : 10. 1038/nn.2483.)
・　両親媒性のナノ粒子触媒 (S. Crossley ほか, Science, 327, 68(2010).)
・　広範囲の病原体に有効な簡単な組成の消毒剤 (M. Beeks ほか, J. Gen. Virol., 91, 580(2009).)
・　ペーパースプレー　-質量分析法 (Wang ほか, Angew. Chem. int. Ed., 49,877(2009).)
・　p53の起源 (D. P. Lane ほか, Cell Cycle, 9, 540(2010).)

【あれ・これ】
微細藻類は温暖化対策の切り札か

セキララかがく
エルゼビア社長殿

やじうまかがく
マラリア

ほん
ソレル有機化学（上・下）
医学細胞生物学