試し読み
基礎数学Ⅰ
集合・数列・級数・微積分
著者のことばから:数学が好きになるためには何が重要かを考えてみると,“数学には,何か特別な頭の使い方が必要だ”という思い込みをもたないことだと思います.この本は,実解析への入門をテーマとしていますが,一言で述べると,“実数の集合を定義域・値域としてもつ関数の構造的性質を,連続性,微分,積分などの観点から体系的に捉えること”となります.本書では関数は実関数を意味し,1変数の場合に限って議論し,多変数の場合は,続編である“基礎数学Ⅱ”で論じます.本書は,高校数学の力をもっていれば十分に読み進めることができるように執筆されており,前提として高度な知識を必要とすることはありません.極めて初歩的な概念を正確に理解するところから始めて,数学を物語として捉える歩みを一歩,一歩,重ねて行くと,さらに本格的な数学への扉を開けるに十分な高みに立つ自分自身を発見されると思います.
主要目次:集合・写像と数の体系/数列と級数/連続性/微分/積分/問題の解答